『奇跡のリンゴ』という本を読んだ。
青森で無農薬でリンゴを作っている木村秋則さん。
彼が無農薬でリンゴ作ると決意してから、成功するまでのお話。
知らなかったけれど、すごく有名な話らしい。
NHKのプロフェッショナルで取り上げられて話題になり、映画にもなったらしい。
いかにして無農薬でリンゴを作ったのか、そこに辿り着くまでの
彼の苦悩、苦労、そして彼を支えた家族、周りの人達。
興味深い話で一気に読んでしまった。
無農薬リンゴ作りに成功するまでの話の中に、大切な事がぎっしりと詰まっていた。
自分の信念を信じること。貫くこと。
でも、それだけではない。周りの人に感謝の気持ちを持つこと。
だって、人間一人では生けていけないもの。
『リンゴの木は、リンゴの木だけで生きているわけではない。
周りの自然の中で、生かされている生き物なわけだ。
人間もそうなんだよ。
人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生きていると思っている。』
木村秋則さんの言葉。
彼は、リンゴの木も人間も自然の一部だと気がついて、
自然の生態系を見つけて、リンゴの木も彼自身も
その一部になれたからこそ、難しいと言われた
リンゴの無農薬栽培に成功できたんじゃないかな?
彼の本を読んでいて、思ってしまった。
今の世の中は人間中心で人間のエゴだなぁ!と。。。
便利すぎる今の世の中。
不便は何も無くて、それ故にもっと便利にというエゴが働く。
地球温暖化。そして増える自然災害。
でも、人間もほんの小さな自然の一部でしかないんだよね。
自然の力にかなうわけない。
仲良く一緒に生きていくのが自然なのだ!
そう思えば、私達がこれからどこへ向かうのか?判る気がするが・・・
いろいろ、いろいろ考えさせられた。
でも、不思議な面白い話。
木村さんは、枯れかけたリンゴの木の一本一本に
『枯れないで欲しい』と話しかけて頼んで回った。
ただ、さすがにリンゴの木に話しかける姿を他の人には見られたくなくて
隣の畑や道路に面した列のリンゴには話しかけなかった。
そうしたら、話かけなかった列のリンゴの木は一本残らずに枯れてしまったんだって。
彼はそのことを今も深く後悔しているそうだ。
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