2017年2月9日木曜日

0円キッチン



昨日は映画を観に行きました。

今回観た映画は「0円キッチン」

この映画の監督で主人公のダーヴィドはジャーナリストから食料活動家に転身。

世界の食料の3分の1が捨てられている。

この現状を少しでも変える為、植物油で走れる様に彼自ら改造した車に、これまた自分でゴミ箱で作った
特製キッチンを取り付けて、欧州5ヶ国を5週間、廃棄食材しか食べない旅に出るロードムービー。

ロードムービーだけれど、全ては実際に現実に起きている話。

オーストリアではゴミの集積場に行き、大きなゴミ箱の中にゴミ箱ダイブ。

毎日大量に売れ残り、捨てられるスーパーマーケットの食べられる食材を救出!

そしてアップル・コンポートを作る。

ベルリンでは花を摘んでジェリーを作ったり、街に自生するミラベルプラムを取り、ミラベルジャムに。

農家に行き、規格外でスーパーでは売れない野菜を引き取り、街中でチョッピング・ディスコという
チョッピング・パーティー。

これは音楽をかけながらみんなで楽しく野菜をチョップして、料理して、みんなで食事を楽しむパーティー。

ドイツでは一般家庭の冷蔵庫を抜き打ちチェック!

賞味期限切れの忘れ去られた食材が出てくる、出てくる。

中には賞味期限が2002年なんていうものも。。。

その食材でコース料理を作り、みんなで残り料理のコース料理で食卓を囲む。

ベルギーではEUの食料廃棄削減を訴えている欧州会議の食堂にシェフと共に行き、廃棄食材から
これまた素晴らしい料理を作って振る舞う。

オランダでは子供達と共に昆虫食を食べたり。

フランスでは漁師さんとキッチンと共に船に乗り、海に捨てられる混獲魚からスープを作り
みんなで昼食。

食料廃棄の酷い現実をしっかりと見つつも、それぞれの国で色々な活動をしている人達と出会い
一緒に考え、行動し、料理をして食べるのだ。



映画を観た後、もう、いろんなことがぶわ〜って頭の中に出てきちゃった。

何から整理したらいいのか。

現実を見せられて、問いかけをされているかのよう。

この映画を観た人は、何かしら考えさせられているんじゃないかなと思う。

深刻な真実を取り上げているけれど、映画自体は深刻じゃない。

楽しく、美味しく、出来ることから変えていこうというのは賛成。

ただ、食料廃棄は本当に深刻な問題。

世界全体で人向けに生産された3分の1、量にすると約13億トンが廃棄されているらしい。

13億トンて、どの位の量か想像出来る? 驚く程にすごい量って思うけれど。

正直言うと私には想像もできない。きっと目にしたら驚くだけじゃすまない位だろうね。

言葉もでないほどに・・・

日本は年間1900万トン。

これは世界の7000万人が1年間食べていかれる量なんだって。

日本国民全員が毎日1個のおむすびを捨てている計算にもなるらしい。

日本は食料自給率が低いのに、食料廃棄は高いという現実も。


私は恵まれていることに、日本と言う国に日本人として生まれ、毎日困ることなく食べられる。

ありがたいことに、食べたいものが食べられています。

でも、この同じ地球に生きているのに食べられない人がたくさんいる。

食べられなくて成長出来ず死んでいく子供達。大人達がどんなにたくさんいることか。

私達には当たり前のことが、当たり前ではないとい現実。

分け合うことができないのだろうかと思う。

同じ地球の上に同じ人間として生きている。分け合えば足りるのではないのだろうか。


コンビニやスーパーマーケットが街の中に溢れる程にあり、お惣菜やお弁当も有り余る程に売られている。

映画に出てきたよりも、日本のスーパーマーケットから出てくるゴミは酷いんじゃないだろうか?


ねぇ、想像してみて!

目の前にある一つのお皿。このお料理にはたくさんのエネルギーが詰まっている。

太陽、風、水、土、大地、自然からのエネルギー。

蜜を運んでくれたりする虫たちのエネルギー。

その野菜や果物自体のエネルギー。

魚や豚、牛、すくすく育ってくれる動物からのエネルギー。

それらを大切に育ててくれている人々のエネルギーもある。

それが運ばれ、私達の手元に届き、お母さんや料理人が料理をしてくれて、彼らのエネルギーと愛が加わり
やっと今、私達の目の前の一皿の料理になるのだ。

たくさんのエネルギーと想いを頂き、私達は生きている。

映画の中に出てきたシェフは自ら大切に豚を育てていた。その豚を料理してレストランで出す。

愛着があるから辛いけれど、その分大切に一つも無駄にせずに感謝して料理すると言っていた。

戦争中に食べられない辛い経験をしたからこそ、食料を大切にしているという人も出てきた。

その気持ち!


でも、その大切なエネルギーが見えにくい食べ物が増えているのという問題もある。

消費者が安い物を欲しがるから、作る方も偽物を使って安い物を作り流通させている。

ファストフードを食べて、その裏にある大切な物を想像している人がいるのだろうか?

大切に思えないから、簡単に捨ててしまう。

作った物を捨てるというのも、もったいないし、無駄でもある。

そして、ゴミにもなる。ゴミが増えるという現実問題にも繋がっているのではないのだろうか。

地球温暖化、ごみ削減とか言ってるけれど。

考え始めたらきりがないけれど、大切に持続して考え行動していきたい問題。

人間のエゴで大切な食料を廃棄したくないし、それらで地球を汚したくもない。

この先、まだこの地球の上で降りそそぐ太陽を浴びたいし、雨の日には傘をさして歩きたい。

雪が降ったら、寒い!ってぶるっと震えたいし。

朝陽や夕陽を見て美しさに心を動かされたいし、夜空に輝く星や月にときめきたい。

海や山を駆け回りたい。

そして、この次、そしてこの次の世代に繋げていく。

自然からの恵みを毎日いただきながら、感謝しながら。





0円キッチン

渋谷アップリンクにて上映中。






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