2017年7月6日木曜日

In bocca al pesce!


In bocca al lupo!

イタリア語で「オオカミの口へ!」という意味で、新しい事に緒戦する人や
試験等を受ける人へ、幸運を祈る!頑張れ!!とエールを送る意味で使います。

これに対する答えは「Crepi」
「オオカミなんかくたばっちゃえ」という意味です。
よ〜し、やったるで〜!!!みたいな感じですね。

この言葉はイタリアで料理学校に言っていた時にイタリア人に教えてもらいました。
試験の朝、イタリア人にこの言葉を教えてもらい、この言葉をかけてもらい
そして初めて「Crepi」と返事をして、忘れない様にすぐノートに書いた事を昨日の事の様に
覚えています。

それから、私も人に対してこの言葉をかけられる様になり、そしてまた、かけてもらい
イタリアで日本で幾度となく使いました。


In bocca al pesce

あれれ?pesce?? lupo、オオカミじゃないのと気がついた貴方、するどいですね!
はい。そうです。違うんです。
pesceはイタリア語でお魚です。


昨夜はイタリアがご縁で知り合った大好きな方に、初めましてのイタリア料理店、ローマ料理のお店で
夕食をご一緒させて頂きました。

急遽、偶然に予定が合い、行きましょうときまったのも何かのご縁。

ワクワク、ドキドキの楽しみな夜が始まりました。

伺ったお店はこちら。目黒のローマ、ジョコンドです。


お店の扉を開けて中に一歩、脚を踏み入れた瞬間から
そこはまるでローマです。

目黒、こんな近くにこんな素敵なトラットリアがあるなんて
今まで知らなかったな!











まずは泡で乾杯から始まりました。

私もすっかりとイタリア人になってきています??? ね。


Antipastoは前菜の盛り合わせにしました。


食いしん坊をも黙らせる、納得かつ充実、文句無しの最強の盛り合わせ。

サラミあり、プロシュートにメロンあり、お魚のカルパッチョにフリッタータ。

鮎のコンフィは鮎の苦みが大人の味で、泡がすすみました。

この中で友人も私も一番に食べたのは、コチラ!


雲丹のブルスケッタ。

ミョウバンを使っていない雲丹をライムでしめてあります。

シチリア人直伝のレシピだそうです。

雲丹とライムって合うんですね。


白ワインはハウスワインにしました。


ぐびぐびいけちゃう、スッキリとしたお味のローマの白ワイン。

コロンとした、何とも愛らしい可愛い形のワイングラスは
コロッセオグラスと言う名前がついているそうです。

この何だか可愛くてたまらない、この形
コロッセオが想像できますね。

手にもピッタリ馴染むグラスでした。








Primoはこちら2種類をシェア。


対馬産穴子と青唐辛子のパスタ。

穴子は柔らかくてふわっふわ、そこに青唐辛子の辛みがピリリと効いていて、全体を引き締めて
くれています。
夏らしい一品!

そして、もう一品はこちら。今日のお目当ての一つでもありました。


カーチョエペペ

シンプルだからこそ、美味しい。

そして、シンプルだからこそ、難しい。

そんな一品です。

選び抜かれたパスタ、チーズ(ペコリーノ・ロマーノ)、オリーブオイル、黒胡椒を使い、
苦労の上に完成されたバランスの良い、最高のカーチョエペペです。

きっと、これを見て食べたいと思う方がいることでしょう。

ぜひ、食べるべき一品ですよ!



赤ワインもハウスワインのローマの赤ワインにしました。

またまた、コロッセオグラスで♡














Secondはこちら。


子羊のローマ風。カチャトーラです。

酸味の効いたシンプルなソースとお肉の旨味が絶妙に絡み合っていました。

それにまた、マッシュポテトを一緒に食べると違う美味しさと幸せがお口一杯に広がりました。


お料理はどれもこれも、とても美味しかったことに加えて、なんとも嬉しかったのは
スタッフの皆様の温かいサービスと心優しいおもてなし。

お店のスタッフの皆様が活き活きと働いていらっしゃいました。

この大切なふたつが揃い、さらに相乗効果で、素晴らしいお店なんだなと思いました。

居心地の良いお店です。


そして、この後に嬉しすぎる素敵なサプライズが待っていました。

ドルチェを頼み、私の前に運ばれてきたプレートはなんと!!!!!




In bocca al pesceです。

私の新しい門出をお祝いして下さいました。

そんな訳で、今回はオオカミがサカナに化けたのでした。

クロムツ、グジをモデルに書いて下さったそうですが、書いて下さった方のセンスの良さが素晴らしい!

こういうセンスが大好き♡

皆様から温かいエールを掛けて頂き、それをしっかりと受け止めて、感謝の気持ちで
美味しく、きれいにドルチェを平らげました。
いや、頂きました。



大好きな人達と食卓を囲むことが大好きです。

そして人々が集い、一緒に飲み、食事をし、そこにはいつも会話と笑顔が溢れているお店
レストランという場所が大好きです。


この日、皆様から頂いた温かい気持ち、サービス、心遣い。

今度は大切に皆様に届け、繋げていきます。



振り返るとイタリアから帰ってきてからのこの一年半、戻りたくはなかった前の職場に戻り、
そこでパワハラを受けたり、心無い言葉で傷つけられたりと仕事以外で嫌な気持ちになることの
多い一年半でした。

でも、そこに居たのは自分の意志だから、いる間は文句は言いたくなかった。

人からどう思われようが、言われようが、真面目に毎日、仕事をしてきました。

何より自分に負けたくなかったし、こんな場所だからまぁ、いいか〜って手を抜いた仕事はしたくなかったから。

そんな気持ちで仕事をしたら、毎日の仕事がもっと悲しく辛くなるもの。


しかしその一方で、大好きになったイタリアがご縁でイタリアを愛する素敵な方々と知り合う大切なご縁を頂き
繋がることが出来ました。

不思議と皆さん、温かい方ばかりで、人が好き、食べることが好き、人とのコミュニケーションが好きと
まるでイタリア人のような方ばかり。

笑顔が印象的なんです。素敵な笑顔と優しさをお持ちなんです。

多分、私と同じ様にたくさんの方々がイタリア人と触れ合い、彼らとのコミュニケーション、
優しさが好きになり、またイタリアがさらに好きになったのでしょうね。

人に対する愛情です。

その様な素敵な方々との出逢いが私を成長させてくれ、励まし、前に進ませてくれました。

イタリア人にも「何でそんなにイタリアが好きでイタリア料理が好きなのに、そんな場所で働いているの?
理解ができない!」とピシリとシンプルなご指摘を頂いたり。

初めて出逢った日本人のシェフに嬉しいアドヴァイスを頂いたり。


人によって傷つけられたけれど、また人によって励まされ、そして救われました。


そして今、スタート地点に立っています。


これからは顔の見えない誰かにお料理を作るのではなく、

美味しいと思ってくれているのかわからない誰かにお料理を作るのではなく、

顔の見える貴方へ。

そして、お店に来たい、そのお店のお料理を食べたいと思い来て下さっている貴方へ

心を込めて、愛を込めて、お料理を作ります。

皆様の幸せが私の幸せになるように!



頂いた出逢いと繋がりを大切に、これからも謙虚にいきます。





実はここまでまとめておいて、まだ食事は終わっていませんでした(笑)


食後酒にお店の自家製のカルチョーフィチェッロをだして頂きました。

カルチョーフィを掃除した時に出る、大量のガクの部分を使って作るんですって。

スッキリな私好みのお味でした。

最後、私はcaffe(エスプレッソ)を飲みましたが、友人に頼んだカプチーノがあまりにも可愛かったので
見て下さい。


ころ〜んと真ん丸マンボウちゃんでした!




楽しくて、美味しくて、嬉しい幸せな時間を過ごしました。


日々、この瞬間、今にいつも感謝です。


いつも、どうもありがとう。



Crepi!!!!!








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