2015年9月15日火曜日

Settembre


あっという間に夏が過ぎ、秋になりました。
ここピエモンテはもう既に気温が下がり始め、寒いと感じる様になりました。
これから来る、冬の寒さを予感しています。
そして、イタリアに来てまもなく半年が経とうとしています。

驚く程にイタリア語は上達していません(笑)
いやいや、笑ってる場合じゃありません!!言葉は大切ですから。
でも、なかなか壁は高いです。
しかも、言葉がそこそこでも、ちゃんと働けちゃっているし、
プラス、英語の方が簡単で、ダメ!と思いつつも、つい使ってしまう駄目な私です。

イタリアに来てまず、学校選びを間違えたところから始まり。
(これが一番大切だけれど、これが一番難しい)
しかも、学校にいる日本人のスタッフも??で。
(海外に住んでいる同じ国の人だから優しい、協力し合うのではないと知りました)
今年はミラノでEXPOがあった為に多くの教えてくれるはずのシェフがいなくて
受ける事ができなかった授業も多々ありました。
教えてくれたシェフも素晴らしい人もいたけれど、まぁ何とも笑ってしまうくらい酷いシェフもいました。
毎日慣れないイタリア語のレシピを予習、復習に時間を費やし。
(でも、それは覚悟の上で来た事)
そんな結構ひどい環境の中、大変ながらもそれでも学校に居る時は日本人のクラスメートと一緒で
今思えば、平和だったなと思います。

学校が終わり、スタージュに旅立った5月下旬。
レストランにスタージュに来てから、更に過酷な日々が始まりました。
シェフと二人でやる事がたくさんある、忙しい、毎日13〜4時間働く日々。
休憩なしで朝から深夜まで働く日もあったし。
ご飯食べられなくて、お腹がぺっこぺこになりながら、なんとか働いた日も。
仕事がたくさん、忙しいだけじゃなくて、シェフの仕事の仕方も最初は驚き、
ある意味ショックで。
言葉もわからないし、嫌な事もたくさんありました。
毎日心も身体もとにかく疲れきって、希望も持てなくて、何をしに来たのか
なぜここに居るのかもわからなくなって、仕事が終わるといつも泣いてました。
イタリアを選んで来たのに、イタリアとイタリア人が好きになれなくて。
毎日何かが起きる。上手くいかないことばかり。
自分と自分の心に嫌でも向き合わざる得ない日々。
心を強く持たなくちゃと決心の日々。
そして、母や友達に励まされては、よし、また頑張ろう!と思ったとおもうと
次の日にはまた落ち込んで、悲しくなって。

今も日々、数々の出来事があります。
本当にいつも心を強く持っていないと、自分をきちんと持っていないと流されちゃう。
この半年で少しは強くなれたのか、自分の中で何かが変わったのか、今の私にはまだ、わかりません。
まだまだ、弱い自分を感じるから。
でも、前よりも全ての出来事を受け入れられる様になりました。
イタリアとイタリア人にも慣れてきて、少し愛着さえ感じる様になりました。
そして、これが私のイタリア修行なのだと思えてくる様になりました。
誰も知らない、観光地でもない、田舎の街の一軒のレストラン。
レストランだって星もついてないし、有名でもない。
キッチンにはシェフと、同じ学校からきた一緒にスタージュをしてるバルサミコで有名な街、
モデナからきたおじさんの三人。
全く華やかでも、楽しくもない、地味だけど、今はこんな環境に少し好きになってます。
逆に考えたら、こんな経験はここでしか出来ないかもしれないです。
日本では東京で生まれ、東京に育ち。
生まれて初めて経験する田舎暮らし、寒い冬。

ここで働くのもあと3ヶ月少し。きっと、あっという間に終わり、日本に帰国する日が来るでしょう。
今のここでの経験、大変な経験から、色々と学びたいと思います。
更に心を強く持ち、自分が何をしにイタリアに来たのか、その気持ちしっかりと持ち、
ここの周りの山々の様にどしんと、大地に根を張っていきます。

長い間、仕事以外に何もやる気がおきなかったけれど、今日は久しぶりに
自分の気持ちを外に出してみたくなりました。

イタリアをたくさん自分の心で身体で感じ、味わい、刻み、取り込んで、
来年、元気に日本に帰りたいと思います。

Buonanotte☆


0 件のコメント:

コメントを投稿