2016年3月2日水曜日

イタリア旅行記 ついにモデナへ行く編


1月21日(木曜日)

この日はついについに楽しみにしていたMODENA(モデナ)に、満を持して行って来ました。

モデナは有名なものがたくさん!

バルサミコ酢、フェラーリ、パルミジャーノ・レッジャーノチーズ、それから世界三大テノールの
Luciano Pavarotti(ルチアーノ・パヴァロッティ)の出身地でもあるんです。

そして何より、このブログにもたまに登場する私のスタージュの時の心の友Claudio(クラウディオ)の
出身地でもあります。

レストランで苦しくも楽しい時間を一緒に過ごしたし、何よりイタリアの事を色々と私に教えてくれた
クラウディオが生まれ育った街はどんな所なのか?
それに、ちょくちょくモデナの街の話を聞いていたので、モデナを訪れる事を心底楽しみにしていました。

モデナを訪れる事は前から決めていたので、事前にクラウディオにモデナの街の事や訪れるべき場所
レストラン等はあらかじめ教えてもらっていました。

Bologna(ボローニャ)からModena(モデナ)までは電車で約30分。€3.75です。


モデナの駅に着きました。

まずは中心地へ向かいます。


Palazzo Ducale(パラッツォ ドゥカーレ)

ドゥカーレ宮殿

ここは昔、モデナの街を整備した
エステ家が住んでいたお城です。

現在、内部は週に一度だけ、予約をしないと
入れないようです。




上品で落ち着いた、とても素敵な街。

美しい古都という感じ。日本で言うと京都みたいな雰囲気かしら?

モデナも歩いているだけで、すぐに気に入ってしまいました。



Piazza Grande(ピアッツァ グランデ) グランデ広場


Duomo(ドゥオーモ)と
Torre Ghirlandina(トッレ ギルランディーナ)
ギルランディーナの塔。


ここは市庁舎。

先ずはいつもの様にインフォメーション
センターに行き、情報収集。

でも、行きたい場所は中心地から
遠かった!

なので、ドゥーモを見学、お昼ご飯を食べてから
考える事にしました。


12世紀に完成したモデナのドゥオーモ。

ロマネスク様式の傑作と称されているそうです。

世界遺産に登録されています。



イタリアの国には、どこの街にもドゥーモや教会があるのに
一つとして同じものが無い。

当たり前のことなのかもしれませんが、
この当たり前こそがすごいなと思います。

毎回、ドゥーモの中に入る度に「うわ〜っ」と
その素晴らしさに圧倒され、感動します。






バラの窓のファザード、その上に
キリストの像を頂き、正面の扉の脇を
2頭のライオンが支えています。

旧約聖書がモチーフにされていて
ロマネスク彫刻の代表作なんですって。


お昼ご飯はクラウディオお勧めのお店。

TRATTORIA ERMES
(トラットリア エルメス)

お昼しか営業していません。

モデナの人達に愛されているトラットリア。

ここでご飯を食べる為の練習、
お店の入り方等
(いたって普通でいいんですが。)
クラウディオに随分と練習させられました。

練習の甲斐があり、お店に入れました(笑)

ありがとう、クラウディオ。



メガネをかけてオーダーを取っているおじさんが
エルメス。

背が高くて、大きいんです。

小さなお店は12時開店と共に満員。

席に着くとパンとお水、ランブルスコが
どかっと出て来ました。

グラスもワイングラスではなくて普通のコップ。

気取らないトラットリア。



メニューはありません。日替わりです。

まず、最初にモデナの生ハムやサラミが出てきました。

その後にプリモ。この日は2種類。エルメスがオーダーを聞きに来ます。

こんな感じ!

「今日のプリモはペンネ・ボロネーゼかラザニア。どっちを食べるの?さぁ、どっち??」

そして少し考えて返事をしないと、すかさず

「じゃぁ、ペンネでいいね!」

って、勝手に決められちゃう。

下町の口が悪いけど、心は温かい人情おじさんの様な人。そして、少し変わり者らしい。

でも、モデネーゼ(モデナの人達)に愛されているんですって。


縁あって、モデネーゼのおじさま達と
テーブルをご一緒しました。

話をしながらのモデナのエルメスでの
お昼ご飯。

こういう出会いが旅の醍醐味。

彼らもとても温かくて素敵な笑顔です。



この日に食べた物はラザニア。

鶏肉のインボルティーニ(中に何か入れたりして
お肉をロール状に巻いたもの)

レストランのお料理というよりも
素朴な家庭料理。

こういうのが大好き。








量はそんなに多くはみえませんが、全部食べたらお腹が一杯。

デザートにビスコッティが出てきました。ランブルスコに浸して食べるのがモデナ流と言われ
教えられた通りに食べてみると。

ビスコッティが柔らかくなって、ランブルスコの甘さを少し含んで美味しかった。

最後はグラッパを入れたカフェでしめくくりました。

ありがとう、エルメス。


食事中に一緒にお昼を食べていたモデナのおじさま達にバルサミコ酢をどこで買えば良いのかを
聞きました。

すると、一人の方からこんな答えが。

「僕の家で作っているからいるから分けてあげるよ。もし良ければ、家にいらっしゃい。」と。

またとないチャンス。遠慮せずにお願いしました。



モデナの街も少し案内してくれました。


ここは彼の家。

屋根裏のお部屋で作っています。

たくさんの樽。

彼のお母さんの代から作っているんですって。


まず大きな樽で一年位寝かせてから
時期を見て、何度も他の樽に移し替えて
いくそうです。

その樽を変える時期を見分けるのが
プロの目。

そして樽も桜や楢、栗の木等と
種類を変えていくそうです。

樽の種類を変える事によって
色々な木の香りがバルサミコに移り
それがバルサミコの味となり、香りとなるんですって。




使わなくなった樽はこの様にプランターに
なっていました。

素敵なアイデア。










彼の作ったバルサミコは20年もの。

とろ〜りとコクがあって濃厚なお味。

どこでも買えないオリジナル。

感謝です。

彼の家でバルサミコ作りを見せてもらい
バルサミコを分けてもらった後に
実際にバルサミコの会社にも
連れてって貰いました。

GIUSEPPE GIUSTI(ジュゼッペ・ジュスティ)

家族経営で1605年からバルサミコを
作り続けているそうです。

話では世界で一番始めにバルサミコを売り出した
古い会社だと説明してくれました。



バルサミコを分けて下さった彼も
初めて来たそうで、興味深そうに
話を聞いていました。

でも樽の大きさや数が違うだけで
作り方、やっていることは彼と同じです。

ここでは16年、20年、25年
そしてなんと100年もののバルサミコまで
味見させてくれました。

年数が経てば経つ程に味が濃くなって
複雑になっていきます。

100年ものは、ものすごく濃厚な味でした。

モデネーゼの方々は色々な香りや風味が混ざりすぎていて
好きじゃないとおっしゃっていましたが、
私にはそこまでわかりませんでした。残念ながら。

そして、この後に今度はなんとパルミジャーノ・レッジャーノチーズの工場にまで連れて行ってもらいました。

そこでパルミジャーノ・レッジャーノも購入。

パルミジャーノ・レッジャーノにバルサミコ酢をたらして食べると美味しいんですよ。

パルミジャーノ・レッジャーノの基本的な作り方はグラナ・パダーノと同じ。

では何が違うかというと、牛乳。それだけではなくて、牛も牛のえさまでも全て自然の物と
厳しく管理されているそうです。

グラナ・パダーノも厳しく管理されていますが、基準がそれ以上に細かく厳しいのだそうです。

後は少しずつ細かい所や熟成期間が違うんですね。

パルミジャーノ・レッジャーノの方が熟成期間が長いです。

だからその分、グラナ・パダーノよりもお値段が高いのです。

でもどちらのチーズも厳しい審査を通らないとグラナ、パルミジャーノとして名乗る事が出来ないんですよね。

パルミジャーノ・レッジャーノの工場を訪れた後、もう既に夕方。

車でモデナの街まで送ってもらい、またのエルメスでの再会を約束して
心優しい、笑顔の素敵なモデネーゼのおじさま達とお別れしました。

今回は残念ながらクラウディオはロンドンにいる為にモデナで逢う事はできなかったけれど、
まるで彼が引き合わせてくれたかの様に素敵なモデネーゼの人達に出逢い、印象的なモデナでの一日を
過ごせました。

クラウディオが言ってた。

エミリア・ロマーニャには笑顔が溢れてる。笑顔が最高だって。

その意味が分かり、実際にそれを感じる事が出来ました。

出会いに感謝。どうもありがとう。

MODENA(モデナ)また必ず来ます!!



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