2017年1月16日月曜日

アマゾンから愛を込めて




今日はとても寒い一日でした。

空を見上げて思い出したのは、二十歳の頃にスキー場で見上げた空。

雪こそは降らなかったけれども、雪が降っている時の静けさを空気の中に感じました。

少し歩いただけで、頬と指先が寒さで冷たく凍えました。いよいよ寒さも本番かしら?

そんな寒さの中、カカオの在来種のアマゾンのカカオから作るチョコレートのワークショップに
参加する為に青山のファーマーズ・マーケットに行きました。


カカオは中央アメリカから南アメリカの熱帯の地域が原産。

カカオは16世紀から人々に健康の為の飲み物として飲まれていたそうですが、当時は唐辛子等を入れ
甘くない飲み物だったんですって。

コロンブスによってスペインに持ち込まれ、17世紀頃から段々とチョコレートとしてヨーロッパに
広まっていったそうです。

今日、私達が何気なく食べているチョコレートですが、古い歴史があるのです。

今日教えて下さった方はパティシエではなく、アマゾンの森や現地の人々の暮らしを守る
活動をなさっている方。

カカオがチョコレートになるにはカカオから種を取り出し、発酵、乾燥をさせるそうなのですが、
その発酵こそがチョコレートの味や香りに影響します。しかし、現地の人達はその肝心な技術を
持っていなかったそうです。

カカオの生産、加工の技術を向上させ、流通を開拓し、適正な価格で販売することで、
アマゾンに暮らす人々も生活していかれるように。

その発想から、アマゾンの在来種であるカカオを広める活動されています。

今はお野菜も在来種の種で育てている農家さんが多いですよね。

品種改良していくのではなく、本来の種を守っていく。

生活を守ると同時に在来種を守っていくことも大切なことなのかと思います。


これがローストした後のカカオです。

先ずは最初に、この周りの薄い皮を剥きます。

一つ一つ丁寧に。

我慢と集中力!
















皮を剥いて、これが中から出てきた
カカオニブ。

これ、食べてみると、
少しカカオの苦みがあり、甘みはないのですが
結構おいしいんです。

ちょっとクセになる味。

ちょっとしたツマミにも?!















 カカオニブをミキサーに入れ、回していきます。

まだ、お砂糖は入れません。後で。。。

最初に入れるとチョコレートが甘くなりすぎるんですって。

回すこと5分後くらいでパウダー状になってきました。

ミキサーの蓋を開けると、辺り一面がカカオの香りで
一杯になりました。












更に回すこと5分くらい。

上の状態ではさらさらなパウダーだったのに、段々と
まとまってきて、少しベタッとした状態に。














また更に回すこと5分くらい。

カカオの油分(カカオバター)が出始めてきました。
















上の状態から更に5分。

随分とどろりとした状態になってきました。

この時にお砂糖を加えます。

今回、カカオ分90%、80%、70%の3種類を
作りました。

90%のカカオにはカカオニブの重量を9で割り、
その数に1を掛けてでた数字の量のお砂糖を入れました。

今回入れたお砂糖はきび砂糖。

ちなみにこの状態では、舌触りはざらっとしてました。



お砂糖を入れて、更に更に回すこと5分。

ついにとろ〜りとしたチョコレートになりました。

これを見た瞬間、作っていたみんなから感動の歓声が!

自然の大きな力を感じました。

本来ならばチョコレートを作るには、テンパリング等の
工程が必要ですが、今日のワークショップでは
この状態で型に流し込みました。







チョコレートが固まるのを待つ間、カカオニブと
日本の発酵食品のペアリングで新しい発見・味に
出逢いました。

お味噌、お醤油、甘酒、お米






さて、まずは、お米にお味噌とカカオ。

お米にお味噌は間違いのない、美味しいの組み合わせ。

そこにカカオの風味と香りがアクセントになりました。







これは、お米にお醤油とカカオ。

カカオも発酵食品になるから、お醤油との相性も
いいんです。

おむすびにしても面白いかも?

甘酒とカカオはデザートみたいでした。

甘酒にとろりとしたカカオを入れてみたら、
どうかしら?

日本酒のつまみにカカオもいいかも??

それと、カカオのソース。

いろいろ、思い浮かびますね!



これが出来上がったチョコレートです。

市販のものとは味も口に入れた時の食感、舌の上で溶けていく時の感じも大きく違います。

一言でシンプル。

だけど、とても美味しい。

そして、入っているものがちゃんとわかるから安心。

カカオとお砂糖だけ。

それに加え、カカオ本来の味を味わったからこそ感じられた、このチョコレートのおいしさも
あるかもしれません。

あとは簡単ながらも、自分たちで作った感動も入っているかな。

昔のチョコレートはこんなチョコレートだったのだろうなと思いました。

カカオもコーヒー豆と同じ様に、原産地や発酵の具合、ローストの温度等で個性が変わるそうです。

組み合わせが無限大ということになりますね。

普段チョコレートは大好きで良く食べているけれど、今日の様にカカオからシンプルに形にして
頂く。

そしてカカオと発酵食品の組み合わせ。

チョコレートだけではなく、カカオの豆そのものも美味しいということを知りました。


色々な場所でカカオの原種、アマゾンのカカオから作るチョコレートのワークショップを開催して
いらっしゃるようです。

アマゾンのカカオ、そのカカオから作るチョコレート、アマゾンでの活動について興味を持たれた方は、
こちらのサイトをご覧になってみて下さい!

クルミン・ジャポン


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